宥坐の器(ゆうざのき)/足利学校

cafe音猫でのランチの前に、観光も欲張ろうと足利学校を訪ねました。 霧雨にほんの少し色づき始めた木々と堀、美しい庭園です。立派な茅葺の建物が見えてきて門をくぐると、受付で学生証を手渡されます。思いがけず「入学」の気分となり、なんだか心弾みます。彼女とはママ友なんですが、もう30年来の付き合いで、彼女と学友だったような錯覚が起こったりして不思議な気分です。


創建には諸説あるのだそうですが、天文18年(1549)にはザビエルにより「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学」と世界に紹介されたということで、日本最古の学府であることには違いないのね。江戸時代末期には役割を終え明治2年に閉校しましたが、様々な方の尽力で平成2年には復元が適ったのだそうです。


図書室や校内では、難しそうな!勉強会が開かれていて、なんら下調べもしていない私たちは末席にあった、漢字クイズなるものに挑戦することにしました。上下左右の漢字に囲まれた一枡に漢字一文字を入れて、四つの熟語を完成させるという、1枚のテストペーパー。 例えば、上下左右に「古」、「世」、「筆」、「謝」とあって、答えは「代」という具合です。この、一問目をクリアしたのですが・・これがなかなかに手ごわくて、『え~急に言われても・・』と、思わずプレバトの永世名人のような呟きが零れます。一問5点の20問、60点以上で初段なのだそうですが・・いやいや、結果はとてもここで言えません💦 私たちは実は、子どもらが小学生の時に母親も一緒にと漢検にチャレンジしていて、準二級をいただいているのでしたが・・・いやぁ、とほほ。


漢字を勉強して、今度は二級に挑戦しようか・・いやもう頭に入ってこないかも・・などと考えつつ、庭園を歩き、「宥坐の器(ゆうざのき)」の前に出ました。 器に水を注げば、満ちれば傾き、こぼれ落ちる。 孔子の教えを形にしたものですって。 いいですね、Let's try! です。(顔出しパネルはじめ、体験型観光は大好物です)


・・傾いて吊るされた空の器に水を注いでいくと、器は段々と起きてきます。もう少し水平にしたいとどんどん水を満たしていく(ここがミソなのかも、ついつい水を注ぎたくなります)と、あっ、ひっくり返ってしまいました。なるほど。論語に『満ちて覆らないものはない』とあります。ああ、欲張った結果ということか。孔子は弟子に、この器を示して慢心や無理を戒めたとされます。『足るを知る』・・ああそうか、タロットカードならⅩⅣ.節制 ですね。


欲張り過ぎず、足りなさを恐れず・・・足利学校の静けさの中で、「ほどほど」という美しい佇まいを、”いい”加減を、改めて思った秋の日でした。


お土産は、次男がG県に居たときによく買ってきてくれてすっかりお気に入りになった『古印最中』。薄い皮にぎっしり餡子、美味しいんです^^  売店に並んでいたので迷わずにこれを選びます。そうか、足利学校がこの銘菓の由来なんですね。漢字クイズは、家に帰ってきっちり復習しときました。


No War Please


李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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