衣替え

花冷えのこの季節、何を着ようかと迷うことが多くなり、ああ衣替え週間だなと思います。
呆れるほどに数が多くて、衣替えに1週間余りを要します。

洋服がとても好きで、若い頃、お給料の大半は服飾費に消えました。
会社帰りにデートするより、ファッションビルやブティックのはしごをするほうが楽しかった。
その頃OLといえば1年に1回くらいは海外旅行へ、なんてバブリーな時代にも関わらず、私はハネムーンでペルーに行くより前に海外路線に乗ったことがありませんでした。

とにかく洋服と洋服周りのもの・・靴、バッグ、帽子、巻物・・に目がなくて、
買い物をしては、新しい戦利品を手持ちのアイテムとどのように組み合わせるか、鏡の前でとっかえひっかえするのがまた楽しくて。いくつかパターンを作っては、また新たに投入すべきアイテムを探しに店へ・・

コーディネイトを残すために、毎朝、自宅前で母に「行ってきます」の写真を撮ってもらっていましたっけ。旅行に行くときなど、昼夜別・一日毎のスタイルを絵に描いて、必要だと思えばひと晩でセーターも編み上げました。

もうこの年になれば、流行に左右されない、シンプルで上質なものが数点あれば充分、とは思うのです。衣替えだって楽に終わるし。
とはいえ、幸か不幸か基本的にサイズが変わらず、ひとつひとつ思い入れがあったりで捨てきれない性格も加わって、数は増すばかり。
洋服ばかりではない、靴もバッグも帽子も巻物もアクセサリーも、冬物と夏物の入れ替えです。その中で、あれ、こんなのあった、となって鏡の前であれこれ試したりしだして、これに今年らしさを取り入れるならこういうのが必要だわ、なんてことになるのです。
・・いや、そういうのもう止めたいんだけど。

今年もまた、衣替え週間は、家族に嫌な顔をされながら、服に囲まれて過ごすことになりそうではあります。