薔薇屋敷vol.2



以前に書いた薔薇邸ですが、毎日のようにそのお宅を通り過ぎては、
ああ、もう花が終わってしまう・・と気にしていて、
今日やっと、思い切って訪ねました。
図々しくも花瓶を持って。「花を、切っていただけませんか?」
インターフォンからは、落ち着いた感じの紳士の声が「ああ、今、妻が出ますから」。

またまた、にこやかに花バサミを持って出てくださった奥さまは、
私が「母の部屋に飾りたくて」と言うと、「お母様はいかがですか」と優しく気遣ってくださり、「花が終わるから早くお見えにならないかしらと思っていたのよ」と、やはり優しく微笑んでくれました。

門扉を開けて玄関まで続く階段を上がり、メイン通りの煉瓦は、ご主人とふたり、敷き詰めたそうです。
蔓薔薇を這わせるアーチの数々も、ドイトに行っては選んで・・と、このお庭には歴史・・いろいろな想いがあるんですね。

この、オレンジの小花は「ファザーズ・デイ」というのだそうです。タイムリーな「ファザーズ・デイ」、奥さまは「ね、なんだか父の日、って感じでしょ」と。そうです、子どもたちがお父さんに沢山のありがとうを言っている様子です。にぎやかで可愛らしい。
開きすぎているから、と、お庭に残したピンクの濃淡が鮮やかな大輪は「王朝」と、
切っていただいた白くて八重咲きの「プリンセス・オブ・ウェールズ」・・・大輪の薔薇って、やっぱり、優雅・クラシック・伝統・正統派・・・イギリスを思います。
小さな小花や蔓薔薇はその大輪を彩って、ああ、いいなあ、このお庭。

お喋りな私が、薔薇の話より、聞いてくださるままに母のことや、私の仕事のことなんか喋ってしまって・・
少し後悔の念と共に切っていただいた花束を抱えての帰り際に、
「また寄ってくださいね。」と、あくまで優しく素敵な女性なのでした。

母は、今日はなんだか静か過ぎる様子だったのですが、薔薇を見て、顔をほころばせ、香りを楽しんでくれました。花瓶は、孫の中学生の時の卒業制作です。



母に会った後、薔薇を育てたい、と花屋さんを覗いてみたり、ネットで苗木を眺めたりしましたが、土がない・・プランターでミニ薔薇からいきましょうか。

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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