Ⅴ.法皇 の正逆 『今彼か、元彼か』part5
今彼と会った彼女は、ああ、やはりこのひとが大好きだった、という想いを心の奥から実感します。でも、顕在意識の「太陽R」は、以前結婚について話したことがきっかけで、互いの価値観の相違を近づけることができるのか不安であるとか、大好きだけれど、結婚へは時間もかかりそうに思って自分に素直になれない心境を顕しています。
でも、このふたりを俯瞰的に眺めれば、ポジション1、メインカードに「恋人」が選ばれているように、どう見てもふたりは恋人同士なのです。ただし、サブカードには「月」。「悪魔」よりはロマンティックなものですが、男女関係をも示すもので、彼が彼女のことを異性として認識している、ということで顕されたのか・・・それもあるのかもしれませんが、彼の姿勢が、彼女に対して『価値観の相違』で冷却期間を置いたのに、今回のデートでは彼女に対し、その点ではっきりした態度をとらなかった、ということだったのでしょう。
でも、彼の心境のポジションをみれば、「審判」+「女教皇」です。彼は彼女と会わないでいた間、自分と彼女の価値観についてじっくり向き合ったのでしょう、深層心理に彼女を『理解する』、『論理的な』かつ『直感的な』理由を見つけたことが示され、その姿勢に支えられた「審判」は、彼女と今度こそ深い絆を結ぶときが訪れたことが奇跡のように喜ばしく思っています。
「審判」は『ものごとの完成に至るには大変な道程がある』ことを教えてくれる、奇跡のカード。また、『墓』と関係が深いものです。彼は悩んだ末に、彼女を理解することを決め、それが彼の大切な譲れないことだったと気づき、だからこそ彼女と一生寄り添っていきたい、というまさに”プロポーズ”の心境です。
彼の背景にも、彼が悩んでいたとき、それを解放させる周囲の要素・・・何かを読んだり見たり、或いは他のカップルの関係性を自分たちに照らし合わせたり・・・そういった影響があったことを示しています。そして、それらによって、彼の屈託やこだわりから彼が解放されたのです。(「悪魔R」)
一方、彼女の背景には「フールR」。
これは、元彼がこの今彼との占日時において、彼女への連絡に逡巡を見せていることを示しているようでもありますし(彼女が連絡してレスは在っても彼からは来ないという状況でした)、彼女が元彼との復縁に躊躇いがあることを示すもののようです。
そして、ふたりの未来予想ですが、
ポジション5;「マジシャンR」で、なんだかコミュニケーションがスムーズでなくなってしまうことが予想されます。これは現状のカードにその所以を探すと、彼側のポジション1;「月」が招いたものと考えられ、彼は彼女こそ自分の結婚相手だと決意していながら、自身が結婚することへの自信のなさか、未来への漠然とした不安から、素直に彼女との交際を再スタートさせることに優柔不断となる様子です。
それでも、近未来のメインカードは「女帝」です。
彼女が、彼の優柔不断な態度を受けても、彼女はやはり彼のいいところも悪いところも受け入れられる、大いなる受容性を持てる状態です。彼女は現在の心境(特に深層心理の「世界」)、この強いカードから、彼を待てるのでしょう。そして、女性の外見的&内面的な魅力をも顕すカードであり、『男性にとっての女性運』でもあるものですから、近未来において、彼女は、彼の実際の”彼女”として輝く魅力を持つこととなるでしょう。
ポジション6;近未来で彼の出すカードは「運命の輪逆」ですから、その前の「マジシャンR」で、ぐずぐずしているうちに彼は致し方ない事情も加わって、彼女と会ったり、連絡をしたりするタイミングがうまく掴めない様子です。「運命の輪」は、人物像の描かれていない、人為的なものが介在しないもので、神託的カードでもありますが、単に『運が悪い』という場合にも顕れます。最終ポジションをも考慮したこの流れであれば、この「運命の輪R」は恐れるに足りませんし、『運が悪いなら実力勝負』と捉えることのできるものです。彼女側からしてみれば、彼となかなか会えなかったり、ドタキャンなどがあるかもしれませんが、それは彼の意図するところではないために、彼女は落ち着いていられますし、彼の彼女というポジションは安泰なのです。=「女帝」
さあ、最終ポジションには「法皇」+「裁判の女神」です。
彼はポジション6の、すれ違いがあればこそ、彼女が自分に何より相応しいパートナーであると自身が選ぶことができます。「裁判の女神」は、『(法的な)結婚』を象意しますから、そもそも二人が結婚の問題で行き違っていた経緯を考えれば、彼は彼女と結婚するという決意は固いととれます。
そして、一般に結婚を意味する「法皇」は、彼女にとっても、彼との結婚が周囲に認められたものとなり、彼女の誠意がここに強く顕されています。
彼女と元彼、彼女と今彼、このふたつの展開を左右に見れば、俯瞰的にいえることは、彼女に幸せをもたらす相手は、今彼なのでしょう ということです。
(”俯瞰的に”というのは、どんな占断でも、質問者の意志が尊重されるべきだからです)
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