ⅩⅢ.最後とは・・/デス/カード徒然
最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て 俵万智
ふとつけたカーラジオから流れてきた、俵万智さんの歌でした。
ああ、いい歌ですね、ええ、そうですよね。
初めて立った、初めて歩いた、初めて言葉を発した・・初めてはなんて新鮮でしょう。
でも、いつの間にか立つのも歩くのもお喋りも当たり前のことになり、夜泣きに、これが欲しいと駄々をこねるわがままに手を焼いた日々も、向き合って両手を繋いで足元で一回転してみせた得意顔も、蝉の飼育に一緒に取り組んだ日々も、とうとうやってきた反抗期の心突き刺す言葉や、起きてこないぐうたらも、母の日の手作りのプレゼントも、ああ、いつの間にか過ぎ去った日々のなかにあります。
最後と分かっていたなら、嬉しい場面ならもう少し丁寧に味わったらよかった、最後だと分かっていたなら、うんざりするようなことももう少し丁寧に応じられたのに。
ああ、子育てに限りませんね。過ぎた時間に、覚悟もないままに、たくさんの『最後』の瞬間がありました。じたばたしつつ、いつの間にかたくさんの最初と最後を経験してきて、今のいろいろな瞬間もひとつひとつもっと味わおうと思うのでした。そして、人生の最後には、なるべくなら様々な覚悟を以て臨みたいと思うのでした。
No War Please
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