新潟県立万代島美術館/糸で描く物語展

新潟駅に降り立って、さあ朱鷺メッセ5階、新潟県立万代島美術館を目指します。

・・・素晴らしかったです!


手でひと針ひと針、縫い進めていく『刺繍』。糸と布がその技法によってさまざまな表情で魅せてくれます。サブタイトルに「刺繍と、絵と、ファッションと」というこの展覧会で展示されていたのは、中・東欧の民族衣装(ため息が出る細密さ!)、イヌイットの壁掛け(今回いちばん惹かれました、モチーフにも、その技法にも)、現代の(刺繍に拠る)絵本原画やイラスト、絵画、フランスのオートクチュール刺繍(メゾン・ヴェルモンの刺繍見本がよかったです~、ディオールの刺繍バッグもすごく素敵!)など230点です。


10時過ぎに入って、たっぷり2時間、結構歩いたはずですが疲れを感じることもなく、興奮のままに展示フロアを一周しました。ミュージアムショップでキットを探したのですが、私がチャレンジしてみたくなった『イヌイットの壁掛け』、目の詰まったダッフル地を素材にアップリケ刺繍なんですが、ステッチが素朴に見えてとても精緻です。アザラシやカリブー、兎を追いかける鷲、パーカのパーツ、フードを被った女性の背中には負ぶわれた赤ちゃん、流氷と太陽、氷の家の生活、そして神秘的な”精”・・・モチーフにとても惹かれました。そして、ダッフル地の色の組み合わせ、更に糸の色の合わせ方・・・いいなぁ、これ。キットか、教室かないかしら。


また、絵画の表現方法として刺繍を用いているような作品たち、これも素晴らしかった~。貝戸哲弥さんの黒けだもの、武井武雄さんのレトロ感が新鮮な図案、蝸牛あやさんのひと針から生まれる宇宙、エヴァ・プラーズドヴァーさんの力強い糸のパワー・・・作品カタログを買ったので、1ページずつ堪能しようと思います♬ 


撮影OKの、民族衣装や生活に使われていた、中・東欧のエリアでは、『イーラーショシュ』と呼ばれるオープンチェーンステッチ、これ、すごいんですよね、コードを縫い付けているかのような大迫力なんです。編みクロスステッチ、という技法も始めて知って、これはいろいろキットが出ていそうなので、探してみようと思います。


ベストやエプロン、お祭りのような特別な衣装なんでしょうか。きっとその暮らしに確かに存在していたであろうカバー類や敷物、その美しい丁寧な針仕事に、それを作っているひとの姿が浮かぶようです。美しく仕上げられた布たちは、その時代のひとびとを優しく包んだでしょう。繰り広げられる物語があったのでしょうね。


面白かった~! 訪ねてよかったです^^


No War Please

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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