時は味方だから・・・


なにを、やってるんだろう。

相手からの絶縁宣言ともとれるような厳しい文面が書かれた、携帯のディスプレイを見ながら、
彼女におしよせたものは徒労感だった。

私はひとり一生懸命頑張ってきたのに。
わかってもらえるはずだと信じきっていたのは、傲慢だったのか。

彼女は相手の大切さを改めて考えたが、
大切なひとだったのに、もう修復できる気がしない。

どうしてこうなったのか、彼女は気づいていたはずだ。
かかる問題で彼女は「皇帝」で顕されていたから、その重責をやり遂げようとするうちに、
信念を貫こうとするうちに、「皇帝」の宿命である孤独感を抱えきれなくなった。
「皇帝」である以上、自分のことよりも使命を果たそうとするべきで、
そのためには他者のことを考えながら行動するべきだったのだ。

相手との安定した関係性に胡坐をかき、自分を客観的に見つめることを怠った。
相手の視点で考えてみることを怠った。
私が、私は、・・・と、自分の為すべきことのために、相手を強引に従わせようとしてしまった。

だからこそ、「皇帝」は、その玉座から転げ落ちたのだ。


いまはゆっくり休んでみよう。
時はいつも、誰にとっても味方だから、
彼女の受けた衝撃を和らがせ、打開策を見出す気力も湧かせることだろう。

「皇帝」として、為すべきことは、まだ道半ばだ。
大切なこの相手の、信頼を取り戻すことも今度は充分に視野に入れながら、
仕切りなおしていけばいい。

信頼が取り戻せなくとも、為すべきことは為さなければならない。
もう二度と、傲慢にならないように心に決めて。

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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