高千穂夜神楽

今回の旅行を思い立ったのは、なぜか『高千穂』という地名が浮かんだからです。「高千穂へおいで」と誘われる気がして”神話の里”を訪れてみたいと思ったのでした。そしてこの旅のメインイベント、高千穂の夜神楽へ出かけました。


夕方、チェックインの前に参詣してリピーター様からお預かりした祈願をします。夕食後、ホテルから行燈のようなデザインの街灯がほんのり夜を照らす道を歩いて高千穂神社、神楽殿へ向かいます。畳敷きの広間の入り口には黒い注連縄・・垂れがなんだかいい雰囲気じゃないですか。


座長のポジションでしょうか、舞の合間に神楽せりを披露された方の神楽の案内、口上が終わるといよいよ始まります!その昔は三日三晩舞い続けたという夜神楽は、秋の収穫への感謝と翌年の五穀豊穣を祈願する神事です。秋の収穫が終わった11月中旬から2月上旬にかけて奉納される、重要無形民俗文化財です。集落によって時期や舞の趣に差があるそうで、その伝承を守る地元の方々のエネルギーを感じました。


今宵、見せていただけるのは、三十三番から成る神楽の内でも人気の四つの舞です。

ひとつめの舞は「手力雄(たぢからお)の舞」。天野岩戸にお隠れになった天照大神を探索するというストーリー、静かでいて力強く踊る、どこか知的なムードです。

そして、「鈿女(うずめ)の舞」。岩戸の前で天鈿女命が調子おかしく舞い踊るさま~それをみる神々が大笑いして~不思議に思った天照大神が姿を現す~という神話の、まさに天鈿女命の舞です。踊り手は男性なのだと思いますが、しずしずとしたすり足と手の表情も柔らかく、神楽面も或る世界観を作り出すのに一役買っている、なんとも優しい舞でした。

さあ、いよいよ天岩戸が開きます!という段で三番目に披露されるのは「戸取(ととり)の舞」です。たすき掛けして力いっぱいに戸を引きはがすシーンが舞われます。しっかりとした力強い足踏み、身体中で表現される大きな動き、とても勇壮な舞で圧倒されます。

先の、唄が幕間にあって、最後に舞われたのは「御神体の舞」、伊弉諾伊弉冉の二柱の神様の国造りのお話です。二神がお酒を造って仲良く飲んで酔っ払った様子も出たりしてそして抱擁しあうという、夫婦円満を象徴する舞なのだそうです。イザナギがイザナミを引っ張るとぴしゃっと手を払われたりする、互いにお酒を飲ませ飲ませられる・・イチャイチャ感が微笑ましくて笑っていました。


とても楽しくて、またパワーチャージされるようなそんなひとときでした。

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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