手作りの和人形

帰省していた山梨の家に飾ってある、体調12cmの和人形がお気に入りです。

和布の切れ端をセンスよく組み合わせてお洒落な配色、そのユーモラスな姿勢、糸で刺した顔はどんな風にも見ることができる、飽きない存在感を持っていると感じて、盆暮れ彼岸に帰省するたびに、この人形をよく眺めています。

作者である叔母は京都の出身で、おっとりはんなりした美人なのですが、その語り口は明るくてともすればマシンガントーク、ポジティヴシンキングなひとで、私はこの叔母にとても救われた思い出があります。

結婚間もない頃まだ子どももいず、婚家に遊びに来るたびに結婚前に遊びに来たときとは微妙に違う感覚に戸惑っていました。婚家の家族は、その絆が、結束がとても固くて、なにかお客さんのように扱われるように思い、よそ者としての私だと淋しく思い込んでいました。姑は男の子2人の母親で、そして若く、また私が育った実家のルーツ(ウチは父はシンガポール、母は満州生まれで故郷のないボヘミアンみたいな感覚だったので・・母は舅・姑と長く住んでいたのですが)とは全く違う、土地に根ざしたような感覚・考え方・環境というものにもなかなか慣れませんでした。

法事や行事、そのしきたりに戸惑う私に、舅の弟の嫁にあたるこの叔母がそっと教えてくれたことがありました。「ここの家は家族がしっかり仲が良いからね、でもね、無理に入ろうと思っちゃいけないのよ」
その言葉で、自分をのけ者のように感じていたのは、私のエゴであり無理だったと悟りました。

その後もまあ未だにかくかくしかじか色々はありますが、婚家に対してある程度率直な自分を出せるようになり、まだまだ我侭ですがそれなりに折り合わせてもいけるようになったのは、この言葉のおかげです。

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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