土下座されたことってありますか?

『半沢直樹』最終回で最高視聴率を叩き出したのは、大和田常務の土下座シーンだったそうで、あの香川照之の演技力はもう、素晴らしかった。
一方、ぜひ見に行きたいぞと思っている『謝罪の王様』。クドカン曰く「阿部クンの土下座は早い!」「土下座はスピード」とか。それも笑っちゃいます。
「土下座」・・・虚構の世界で、心動かされたり楽しんだりしていたところでした。
人の心を描く演出として、とても効果大ですから。

虚構の世界でこそ、ということだったのに、実際に眉をひそめてしまう「土下座事件」がありましたね・・
ツィッターには「土下座させるお客様凄い凄過ぎる怖い怖過ぎる」という言葉も付いているとか。


実は、私にも日常に「土下座」というちょっと考えられない出来事がありました。
ある職場で、部署が違った年上の後輩が辞職する噂を聞き、それまでのお世話になった挨拶をしようと思っていたところ、彼女は職員の中で私にだけ、辞意を伝えていなかったので、その退職理由も知らなかったのです。(彼女からはなぜか敬遠されていたんですね、なぜなのか自覚ないところが私の問題だったのですが)

もともと接点も少ないのでタイミングが悪かったのかなあと、ついに彼女の最後の出勤の日に、彼女と二人で休憩に入る機会を得ましたので(二人ずつ休憩をとれる決まりでした)、
私から「お疲れ様でした、これからどうなさるんですか」と声をかけたところ、理由を伝えてくれないばかりか、その場に全くそぐわないダメ出しを受けたんです。
「李々佳さん、私はこれで辞めますが、今日みたいな赤いスカート、職場にはいてくるのはおかしいでしょう」「お姑さんに何か言われないの?」

驚きました。
・・・要は、彼女の娘の年代だった私の服装が嫌だったのでしょう。ですが、彼女以外の先輩、同僚にはむしろ評判がよかったのですけれども。
上司はもちろん先輩にも何ら注意されたことはなかったし、おとなしい格好の時は「あれ、あなたらしくないわね」「元気な感じが似合うのに」と、むしろ好意的に受け止められていたと思っていたものですから。

後で聞けば、お嬢さんが結婚・妊娠による、お孫さんとの時間を持ちたいから というのが退職の理由だったそうです。
お嬢さんと嫁ぎ先に何らかの確執があったのでしょうか?(すいません、これは余計な意地悪な邪推ですね)

私は面喰ってしまい、一瞬茫然としましたが、気は弱いくせに向こうっ気が強い性格のために、口走ってしまいました。「えーと、どういう意味でしょうか?」語気に不快感が滲んでいたのでしょうね。

彼女は、周囲に人がいないのを確認後、
いきなり土下座をしたのです!
「今日で最後なのに、李々佳さんに嫌な思いをさせてしまうなんて、私はどうお詫びしてよいやら」と、涙のない目をぬぐうのです。

‼!‼!‼!‼!‼!‼!
私はといえば思わぬ展開にさらに呆然とし、
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
思いっきり鼻白むとすぐに馬鹿にされた!との怒りがこみ上げ、こちらが泣きそうになりました。(私の感情を計算していたのだとしたら、すごいです。私の反応は思う壺でしたね。)

元々、何かにつけて対私に殊更に意地の悪い部分の姑らしく振る舞うような方でした。
私もまだ若かったですから、20歳ほども違う人生の先輩に軽くあしらわれましたね。ともかく、彼女に嫌われていたのは違いなく、きっと自覚ないままに彼女を傷つけていたのでしょう。

人間関係は難しいです。

*蛇足ながら無論土下座を強要した事実はなく、謝ってくれというつもりもありませんでしたけれども。

李々佳・・縷々綿々

占い師:李々佳のあれこれ雑記・・・ どこへいくかわからない散漫な話ですが、目に留めていただけたら嬉しいです。 「リーディングケース」では今までの実占例をご覧になれます。

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