容れ物(ジャケ買い)
父方の祖父は明治生まれの厳しい人だった。かつ横暴で我儘な人物でもあったらしい。なおかつちょっと偏屈というか、よく言えば反骨精神があるというか・・・
私が憶えているのは、ごく幼いころに母の後追いをする私を力づくでひきはなして強く叱られたこと。
矍鑠としたムードとすっかり禿げ上がった頭が威厳を放っていたこと。
余り近くに寄りつかなかったけれどそれでも晩年は私の顔を見て穏やかに笑っていたこと。
最期は突然の家での脳溢血で、初めて人の死に直面した私はぼんやりと焼き場の砂利を見つめていたこと。そんな、切れ切れの記憶。
だから、伝聞なのだが、『人を見かけで判断しない』ことを教えるのだと(彼は教育者でもあったので)、
例えば取引の場にわざわざみすぼらしいなりで出かけて、対応してくれる人の反応を意地悪に楽しむ、
ということがあったらしい。ん、まあ、ひとが悪い。
これは、祖父が悪い。
だって、失礼ですよ、ひとと会うときの礼儀を欠いている。
祖父が言いたいのは『ひとを見かけで判断してはいけない』ということなのだろうが、
軽んじられることを見越してわざとみすぼらしい格好で会って、軽んじられたからといって、その態度を責める、というのは、ひとを馬鹿にしている。祖父の態度がありきの、当然の結果なのに。と思う。
礼を尽くした格好が質素なものであっても、それでひとはその人を軽んじることはしないと思うのね。
例えばプチプラコーデでもTPOに合っているなら、むしろ素敵!じゃないかと。
ああ、例によって縷々面々としておりますが・・・なにが言いたいんだ、と言われれば、なんにしても第一印象は大事、ということです。
ひととモノは違うけど、モノだからこそ容れ物の綺麗感は大事かしら、とも思っちゃう。
・・・そんな思考回路で、どれも同じかな、と思うとき、容れ物で左右されて購入したヘアケア製品↓
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