Ⅹ.運命の輪/カード徒然/『運がいいとか悪いとか』
基本肖像画であるタロットカードのなかで人物像のない例外的なカードで、現世における運命の移り変わりを象徴するものです。ものごとの周期やタイミングに関係します。
(絵のなかの輪の外にいるのは精霊や魑魅魍魎であり、輪の中の人物像には目隠しがされています)
図柄からのイメージは、『運がいい時もあれば悪い時もある』
『運の良し悪し』を想うときのことですが・・
例えばあのひととの関係性が、例えば商売が、今がとてもしんどい状態だとして、それを『悪い』と捉えがちです。それ以前に『いい』状態があったのですから、それは無理もないことで心理状態として当然ともいえるのですが。
今を『悪い』として捉えることは、以前に確かにあった『いい』状態を目減りさせてしまっていることでもあります。『いい』ときを『スタンダード』としてしまっています。ではここで、今を『スタンダード』に捉えようとするならば、以前の『いい』状態はそのまま輝かしく『いい』状態であり、そう捉えるとそれは『おかげさまだった』と、しみじみ感謝の心を再認識できるのです。そして、しんどい今をそれが『スタンダード』だと捉えるならば、どこかにその『悪い』状態を作った原因を見出そうとして焦ったり、他に理由を求めて自分や他を責めたり比べたり・・そんなふうに心乱すことなくいられます。その姿勢はきっとまた『いい』状態へまっすぐに向かうことでしょう。
そう、しんどい今を『悪い』と捉えないで。
『塞翁が馬』
『幸不幸あざなえる縄のごとし』
しんどい今をあなたは頑張っています。頑張れていること、それはきっと『いい』状態へつながる『スタンダード』だと思いませんか。
もちろん、頑張れなくなったとしたってそれはただあなたが悪いわけではない。その時点であなたの『いい』は変化したのかもしれません。
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