タゴールの詩
片付けものをしていたら、思わぬところに思わぬものがありまして。大昔のパスポート!怖! 80年代を象徴するようなソバージュ、太眉のこの写真!怖!
以前に整理したのでしょう。手帳に書きつけた日記は2011年と2010年のものが2冊出てきました。母の晩年のメモや日記もあって、母の文体と私のそれが少し似ていると思いました。写真も年代バラバラで数十枚、そしてメモ帳なども。パラパラ捲って懐かしさに浸りました。
1冊のリングメモ、タロットカードの展開や、誰かのアドレス(30年前のものですからアドレスって住所です)、買い物の覚書・・そんな書きつけがしてあります。このメモ帳を手にしてパッと開いたページには一編の詩。タゴールの詩です。
他のページは殴り書きともいえる筆跡なのに、このページは丁寧に書かれていました。30年後のこの日、このページに再会したのは私が求めていたからでしょうか。
私が願うのは
危険から護られることではなく
危険のさなかで恐れないことです
哀しみのどん底
心のはげしい痛みの中で
慰めてもらうことではなく
哀しみを克服し
勝利をうたうことなのです
逃げ場がなくなった時も
勇気を失わさせないでください
世間的にも大失敗し
挫折の連続に遭っている時も
その害が取り返しのつかないものだと
考えない恵みをいただきたいのです
あなたが来て私を救ってくださる……
これを私は願っていません
私が願うのはのり超えてゆく力です
あなたは私の荷を軽くしたり
慰めてくださらないで結構です
ただ 私が重荷を担う
その力をお与えください
喜びの日に 謙虚に頭を垂れ
私はあなたを思い
あなたの存在を認めます
暗い悲しい夜
失意以外、何もない夜にも
ああ 決してあなたを
疑うことがありませんように
ラビンドラナート・タゴール
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